奄美黒糖焼酎

本格黒糖焼酎の出来るまで

まずは全体の流れをつかむ為に、本格焼酎ができるまでをチャートで表しました。

黒糖焼酎のできるまでチャート

製麹(せいぎく)

本格焼酎は、原料に麹を使用することが義務付けられています。 麹とは、麹カビ菌を米などに繁殖させたもので、穀物のデンプンを糖化させる役割を持つ酵素を供出することが主目的になります。

 

一次仕込み

一次仕込みの第一の目的は焼酎用酵母を安全に増やすことにあります。麹だけを先に仕込むのが一次仕込みであり、モロミを一次モロミといいます。

 

二次仕込み

一次モロミに所定の水を加え、さつま芋、米、麦、黒糖といった主原料を加えて発酵させる工程を二次仕込みといいます。さつまいもを加えれば芋焼酎に、米を加えれば米焼酎、黒糖を加えれば黒糖焼酎になります。

 

奄美の島々では焼酎は味噌や醤油同様に家庭で造るものであり、様々な原料を用い自家用焼酎が造られていたと言われています。

戦後、奄美群島はアメリカ軍政下におかれ、本土と切り離され流通が制限されていた中、不足する米の代わりに売りたくても売り先の無かった黒糖が焼酎造りに多く使用されるようになり、現在の奄美黒糖焼酎につながりました。

奄美群島が日本に復帰するにあたり、酒税法の特例通達で米こうじを使用することを条件に、奄美群島だけに黒糖を使った焼酎製造が認められました。現在では、奄美群島の特産品として多くの皆様に愛飲されています。

 

蒸留

発酵の終わったもろみを蒸留して、焼酎原酒を得る工程を蒸留といいます。本格焼酎の蒸留には単式蒸留機が使用されます

【常圧蒸留】

原料やもろみ由来の香味成分の他に蒸留中の加熱によって製成される香味成分も原酒中に入ってくるので、濃醇な焼酎に仕上がります。

【減圧蒸留】

沸騰温度が低いためもろみ中から原酒に移る香気成分は、低い温度で沸騰しやすい成分(華やかな香りの成分)の比率が高まります。

 

貯蔵、熟成

蒸留したての原酒中にはガス成分が含まれており、飲んだときに「焼酎が荒々しい」と感じる一因となっています。

貯蔵、熟成させることで、ガス成分が揮散して荒さがとれてくると共に、アルコールを水が包み込むような熟成効果がでて、酒質が安定してきます。

 

割水・調整

酒質を一定にするため、タンクごとの原酒を混ぜ合わせることをブレンドといいます。その後、水を加え、目的とするアルコール度数に仕上げることを割水といいます。

 

瓶詰、出荷

酒質を変化させないために濾過を行い、瓶詰めし、市場に出されます。

 



酒造所一覧

奄美大島:         主な銘柄

奄美大島酒造   「じょうご」「浜千鳥乃詩」「高倉」

山田酒造     「あまみ長雲」「長雲一番橋」「花おしょろ」

町田酒造     「里の曙」「里の曙 瑞祥」「奄美の杜」

弥生焼酎醸造所  「弥生」「まんこい」「太古の黒うさぎ」

奄美伝承蔵 渡酒造 「あまみ六調」「緋寒桜」

富田酒造場    「龍宮」「まーらん舟」「かめ仕込」

西平酒造     「珊瑚」「加那」

西平本家     「せえごれ」「氣」「天孫岳」

奄美大島開運酒造 「れんと」「FAU」「うかれけんむん」

天海の蔵     「天海」「瀬戸の灘」「加計呂麻」

 

 喜界島:

喜界島酒造    「喜界島」「しまっちゅ伝蔵」

朝日酒造     「朝日」「陽出る國の銘酒」

 

徳之島:

奄美酒類     「奄美」「煌(きらめき)の島 奄美」

 中村酒造    (↑共同瓶詰)

 天川酒造    (↑共同瓶詰)

 亀澤酒造場   (↑共同瓶詰)

 高岡醸造    (↑共同瓶詰)

 松永酒造場   (↑共同瓶詰)

奄美大島にしかわ酒造 「島のナポレオン」「あじゃ」

 

 沖永良部島:      主な銘柄

沖永良部酒造 「稲乃露」「はなとり」「えらぶ」「白ゆり」

 徳田酒造  (↑共同瓶詰)

 竿田酒造  (↑共同瓶詰)

 沖酒造   (↑共同瓶詰) 

 神崎産業  (↑共同瓶詰)

新納酒造   「天下一」「天下無双」「水連洞」

原田酒造   「昇龍」「満月」

 

 

与論島:

有村酒造   「島有泉」